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2011/08/01

オノ・ヨーコ展 『希望の路』

広島に行く用事があったので、ちょうど始まった広島市現代美術館(設計:黒川紀章)の特別展、第8回ヒロシマ賞受賞記念 オノ・ヨーコ展『希望の路』を観に行きました。

初日の午前中にもかかわらず、そしてちょっと辺鄙な場所にもかかわらず、結構お客さんがいました。
美術館の入り口前の広場にさっそく作品のひとつ『wish tree』があります。
私たちそれぞれが願い事を書いて木に吊るします。七夕の笹や初詣のおみくじみたい。
もちろん私も願かけしました。

作品のほとんどはインスタレーションで、ヒロシマというこの地(そしてナガサキ)への、そして先の東日本大震災を経験した人々への鎮魂を表したものでした。
足元に散らばった真っ白な鶴の折り紙はなんと総数6万羽、踏みそうになって気をつけて歩いていたらスタッフの方が「踏んでしまっても構わない」と。
それは、様々な暴力や戦争、災害などの悲劇の犠牲者たちの上に今の私たちがあるということを示している、ということでした。
そうなんだ、とそのことにあらためて気づかされて情けないけど、その人たちのおかげでと感謝するのは違う気がするし、ただ鎮魂を祈り、過ちは繰り返さないと誓うしかできないでしょうね。

最後に『My mommy is beautiful』という作品があって、それぞれがお母さんへの思いを書いて壁に貼っていきます。
私は自分の母親にはちゃんと向かって言ったことはないけど、一言書いて貼ってきました。

ヒロシマという場所のせいなのか、ずっと涙腺がゆるゆるしながら観てまわりました。

第8回ヒロシマ賞受賞記念 オノ・ヨーコ展『希望の路』

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