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2020/05/10

7日間ブックカバーチャレンジ《7日目》

最後にどれを選ぶか、いくつか候補があったけどこれに。
村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』



読んだのは高校のときだったか大学生になってたかどうかも覚えてないし、そもそも内容をすっかり忘れてる。
今回参考にブックレビューであらすじを読んでみてもやっぱり思い出せない、そんな本を紹介していいものかと思うんだけど・・

この小説を読んで数年後、長崎の炭鉱の廃墟の島:軍艦島(端島)に行ったときのこと。
当時の軍艦島はまだ整備も公開もされてなくて、ただ朽ちた町が野晒しにされていたところに上陸して、ふと「これ『コインロッカー・ベイビーズ』だ」と鮮烈に納得した印象が残ってるんです。
軍艦島に行くまでこの物語のことなどすっかり忘れてたのに、四半世紀も過ぎた今でもその感覚を思い出せるって、文学の力なんだろうな。
それと、よく言われる「若いうちに本を読んどけ」というのはやっぱり間違いないでしょう。覚えてなくても、本はその人の深いところに影響を与え続けているようです。

と言いつつも、軍艦島から帰って小説を再読して自分の感覚を確かめることなく今に至ってます。

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