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2020/05/29

stay home

(備忘録としての文章なので面白くもない話ですが悪しからず。スルーしてくださいね。)

3月から上の子の学校の休校が始まり(実際にはその前の1週間インフルエンザだったから2月最終週から学校を休んでいた)、4月に入ると緊急事態宣言が出て下の子の保育園も預かりが厳しくなって週1だけの登園となった。

2人のこどもがいて、うち1人は2歳児となると在宅ワークはほぼ無理。
週1の登園日にできる数時間以外の仕事はほぼ諦めて、小学生には宿題をさせ、2歳児にはなるべくTVを見せないよう遊ばせるのは簡単ではなかった。
連れて行けるところはなく、目の前の公園くらい。
雨の日は公園にも行けず、ただ家の中で過ごすのは時間が長く感じられた。
毎日機嫌よく過ごすなんてとてもムリで、かなりのストレスがたまる日もあった。
そんな中でも、新聞やネットの記事では在宅でこどもと充実した時間を過ごす例がたくさん紹介され、そういうことをしてやってない自分を残念に思ったり焦りを感じたり、ますます嫌な気分になりそうだった。

夫は毎日早朝から仕事に出かけ、それはそれでストレスフルな状況らしく、わたしたちが夕食を終えた後に帰ってくるともういろいろ考えるのが嫌だと、TVを眺めながら飲む日課。
わたしはこどもたちが寝てからがやっと自分の時間でやりたいことがいろいろ。
で、あっという間に寝る時間になっちゃうから、わたしは大人と話す時間がほとんどないことになる。
これが案外キツい。

オンライン飲み会とかどうなん、と思うんだけど、みんなやっぱり喋りたいんじゃないんかな。
テレワークは効率的なのは確かだけど、オンラインで会議はしたとしても職場での雑談と同様なことって難しいような気がする。
わたし自身は通勤時間も嫌いじゃない。

ともあれ、いろいろたまるストレスを八つ当たり的にまだ8歳の上の子にぶつけてしまうことがあって、その度に自分にがっかりした。
そして、1週間ほど前に朝からストレスで胸が苦しいまま1日を過ごした日があった。
その日、たまたま登校日で学校からこどものストレスについてこどもに尋ねるプリントが配られていて、わたしは自分のことで精一杯でこども自身のストレスについて思いやる余裕もなかったと初めて気づいた。
それで、こどもにそのプリントを読ませた上で「お母さんも友達に会ったり仕事に行ったりできなくてしんどい。それでいつもより怒ったりしてごめんね」と言うと、案外あっさりと「いいよ」と言ってくれたのだった。
「このコロナの間、何か心配なことない?」と聞くと「家族がコロナにかからないか心配」と、普段口が悪くて閉口してるのにかわいいこと言ってくれる。
ダメ親のわたしの気持ちを明るくしてくれた。

来週、6月に入ると学校は段階的に通常に戻り、保育園も毎日の登園が可能になる。
この3か月のstay homeの間の記憶があまりないんだけど、つらかっただけの3か月でもないのは確かだ。
2歳児の著しい成長を毎日間近で見られ、上の子も夏休みの倍以上の期間をあまり縛られることもなく過ごすって一生に一度のことだったと思う。
学校生活はいろいろあり過ぎてこれからどうなるか心配しても始まらないほどだと思うけど、とりあえず、家族が元気でそろっていることは本当に有り難い。
SF的な世界の中にいるようでまだ実感がない毎日を、いつかどう思い出すんだろう。

2020/05/10

7日間ブックカバーチャレンジ《7日目》

最後にどれを選ぶか、いくつか候補があったけどこれに。
村上龍『コインロッカー・ベイビーズ』



読んだのは高校のときだったか大学生になってたかどうかも覚えてないし、そもそも内容をすっかり忘れてる。
今回参考にブックレビューであらすじを読んでみてもやっぱり思い出せない、そんな本を紹介していいものかと思うんだけど・・

この小説を読んで数年後、長崎の炭鉱の廃墟の島:軍艦島(端島)に行ったときのこと。
当時の軍艦島はまだ整備も公開もされてなくて、ただ朽ちた町が野晒しにされていたところに上陸して、ふと「これ『コインロッカー・ベイビーズ』だ」と鮮烈に納得した印象が残ってるんです。
軍艦島に行くまでこの物語のことなどすっかり忘れてたのに、四半世紀も過ぎた今でもその感覚を思い出せるって、文学の力なんだろうな。
それと、よく言われる「若いうちに本を読んどけ」というのはやっぱり間違いないでしょう。覚えてなくても、本はその人の深いところに影響を与え続けているようです。

と言いつつも、軍艦島から帰って小説を再読して自分の感覚を確かめることなく今に至ってます。

7日間ブックカバーチャレンジ《6日目》

都築響一『TOKYO STYLE』



建築雑誌にもインテリア雑誌にも絶対に登場しない、安くて散らかった部屋ばかり約100軒分の写真集。
30年近く前のものだから、写ってる部屋はさすがに時代を感じさせるけど、この企画のアイデア;美しいわけではないものをわざわざ集めた写真集というものに軽い衝撃を受けたのでした。
わたしが何度も同じ本を買ったのは唯一これだけです。
なぜかというと、すぐに人にあげちゃったから。
まだインターネットが普及する前、海外に出かけるときに1冊鞄に入れてって、日本といえば「フジヤマ、サムライ」的な印象を持つ人たちに「ほとんどの日本人は美しい日本建築や和室に暮らしてるんじゃないんだよ」と見せて、気に入った人には渡してました。
携帯電話もましてSNSもない当時のリアルな東京の暮らし、居住空間がここにあります。

7日間ブックカバーチャレンジ《5日目》

番外編『non・noお料理基本大百科』


大学に入って1人暮らしを始めたとき、学科・サークルの先輩から勧められた料理本です。
調味料が「さ・し・す・せ・そ」しかないような家で育ち、高校までお菓子作り以外の料理をほとんどしたことがなかったので、この本でいろんな食材・調味料を使ったいろんな料理が面白くて片っ端から作りました。
800ページもある本だけど初めて知る世界にはまってしまって、ほとんどの料理を1回は作ってみたという、聞いた人はびっくりします(引いてる笑)。
今でも開くことがあります。
そして、かなりの年代物なんだけど今でも販売されてることにもびっくり。

7日間ブックカバーチャレンジ《4日目》

『BROOCH』
絵:渡邉良重/文:内田也哉子 デザイン:渡邉良重



わたしの中のガーリー成分を刺激してやまない美しい繊細な絵本です。
D-BROSのデザイナー渡邉良重さんのイラストが薄紙に印刷されていて、次のページが透けて見え物語が続いていくという仕掛け。
たまらん💘

7日間ブックカバーチャレンジ《3日目》

荒俣宏『帝都物語』シリーズ



映画を観たのが先だったと思うけど、映画の記憶は嶋田久作が演じた「加藤」以外あまりなく、B級な印象だったかな。
でもその世界観に惹かれたのか、高校生だったわたしが原作を手に取るとこれが面白くて全10巻読んでしまいました。
作者の荒俣宏さんは博覧強記でビブリオマニアのかなり変態なすごい人だと認識していますが、これが小説家としてのデビュー作だったようですね!
陰陽道や風水、都市計画を面白いと思ったのはこの本から、わたしの廃墟趣味の根っこもここにあるんじゃないかと思ってます。

7日間ブックカバーチャレンジ《2日目》

マンガだし1冊でもないんだけど・・・
松苗あけみ『純情クレイジーフルーツ』シリーズ


同世代の女子の漫画雑誌遍歴は、小学生時代の「なかよし」から「りぼん」を経て中学生時代の「別冊マーガレット」が王道だったんじゃないでしょうか(だったよね?)
わたしは中学のとき「別マ」ではなく習ってたピアノの先生のレッスン室の本棚にあった「ぶ〜け」をレッスン前の待ち時間に読んで、連載されてたこれにはまっちゃいました。
これを見ると、中学生当時の、思い返すと恥ずかしくも底抜けに楽しかった、毎日笑い転げてた日々を思い出します。

7日間ブックカバーチャレンジ《1日目》

新型コロナウィルス で外出自粛のゴールデンウィークに、Facebook上で友人からバトンを受け取ったリレー「7日間ブックカバーチャレンジ」。
7日間毎日本を1冊紹介すると同時に誰かにバトンを渡してリレーするという試みで、紹介する本は表紙のみ載せて内容については触れなくてもオッケー、リレーも必須ではないということで、初めは3日間を目標として、続くかどうか怪しかったんだけど、やってみるとあれもこれも、と7日間では足りないくらいで意外と楽しかったので、記録としてここにも転載しとこうと思います。


黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』


小学生まではとにかく本の虫だったわたし、近所の児童図書館の本は読み尽くしたと言えるくらい。
中学生以降は読んでも気分転換程度のお気楽読書でした。
そんな中で、深いところでわたしに影響を与えてた本はやっぱり小学生の頃に読んだ本だったようです。先日たまたま投稿した『おおきなきがほしい』もそうでしたが、これも気づかないうちにわたしのベースをつくってくれてました。トモエ学園、今でも探し続けています。誰かご存知の方いたらお知らせくださいね!


ちなみに、上記の『おおきなきがほしい』の投稿はこんな感じです。




Mさんの投稿をきっかけに、本当に久しぶりに開いてみた絵本
世界名作シリーズのアニメでいちばん好きだったのは『南の島のフローネ』だし、わたしが今でもツリーハウスに並々ならぬ憧れをもってるのも、原点はこの本だったのだと初めてわかった!