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2013/01/16

与次郎組みの家見学

いつもお世話になっている奈良の梅田工務店さんの竣工現場の見学にお邪魔しました。
毎度素晴らしいこだわりの意匠に施工の技術でまいります。


少し強めのむくりのある屋根に、私も好きな深くて低い軒の庇。
ポーチの土間は搔き落としでやわらかい印象です。
建物の奥の方は2階建てなのですが、正面からは平屋建てに見えるのがポイントです。


エアコンの室外機の目隠しも凝った仕事をされてます。
コーナーは丸みをもたせた下地材も大工さんの加工なのです。


玄関に入ると大工さんの正月飾り。
墨壷、指矩などをこういう風に飾るって、恥ずかしながら初めて知った次第です。


この下足入れの天板や上框の仕上げも私の好きな名栗で、大工さんの手によりやさしい表情です。


廊下天井の吹き寄せの竿は最小サイズのダウンライトに合わせた幅ですが、梅田さんはそれでももっと狭くしたかったそう。
廊下の幅が広めにとってあったためか、私は全然気にならなかったけどなぁ。
それより、8帖のお座敷の天井の竿と床の間・書院の天井の竿のサイズが同じだったことの方が・・・


建て替え前のお宅で使われていたこの簾戸をまた使いたい、とのことから内法高さが決まりました。
5尺8寸という、現代ではかなり低い高さです。

ここで写っているのがこの現場の若き棟梁、なんと24歳です!
梅田さんの厳し〜い指導に鍛えられた山形出身の大工さんです。
技はもちろん知識も私が足下にも及ばないほど。


リビング上部には、外観からは想像できなかったダイナミックな与次郎組みの空間がひろがっています。
ここまで大きな断面の梁がいるの?と思ったら、やっぱり意匠でってことでした。
梅田さんのこだわりはまだまだ続きます。


お座敷の欄間は中部大和盆地から眺めたそれぞれの方角の山並みを木で表現したもの。


階段の手すりは弧を描き、こんな繰り抜きも・・・
職人さんよくやったなぁと思います。


写真ではわかりにくいですが、2階廊下の手すりも足下から天端にかけて絞られた台形のような断面(曲面)なのです。

私は知らず知らず「梅田さん、やり過ぎ〜」と言ってたようですが、ほんまこれ以外にも凝った箇所がたくさんあって、見て説明を聞くのにもう時間切れになってしまいました。
あとは住まい手さんの色が加わってどんなお住まいになるのか、見てみたいです。

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