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2012/11/28

籾まきの成果

5月に籾まきをさせてもらった友人から新米が届きました。
たいしたお手伝いにもならず、ほとんど遊びに行っただけの状態だったのに、5kgの米袋がどーんと。


それでさっそくいただきました。
いつもは夫はスーパーの安い米、私は通販で買う玄米(夫用の米の2倍くらいの値段)を食べているのですが、もう違いが歴然!
玄米は別物として、スーパーの安い米は何なんだというくらいに美味しいのです。

この日の夕飯は新米にあわせて、糠さんまとひじきの炒め煮、白菜のクリーム煮でおいしくいただきました。


ダイエット中のはずの夫がおかわり2回もして、すごい勢いでなくなるのを恐れる私でした。
この新米がなくなるまで、私も玄米をお休みします。

そして、その友人には本気でうちの契約農家になってほしいとお願い中です。

2012/11/27

文楽 ー 仮名手本忠臣蔵

ここしばらく大阪市の補助金問題で話題にのぼることの多い文楽ですが、実は今まで観に行ったことがありませんでした。
観たこともないくせに「簡単に補助金カットしたら駄目だ。伝統芸能は保護するに値する」と思っていましたが、このたび8年ぶりに「仮名手本忠臣蔵」が通し上演されるという記事を見て、特に年末にはよくテレビでも見かける知られたストーリーなので初心者にも絶好のチャンスだと出かけました。

この通し上演というのは、朝10:30から夜21:00まで、25分の休憩が3回と5分の休憩が数回あるだけでほぼぶっ通しという、演者はもちろん観客にもハードなものです。
一応第一部と第二部に分かれていたので、私は2日に分けて観ることにしました。
座ってるだけというのも意外としんどいものですよね。

そして初文楽は、正直ところどころ眠くもなったけど、やっぱり残していきたいと思えるものでした。
某大阪市長は「2回観たいと思わない」とのたまったそうですが。

人形遣いと三味線、語り手の方々はけっこう年齢層がひろそう。
語り手の言葉は聴いているだけだと意味がわかりづらいものも多々ありますが、ちゃんと舞台上部に電光掲示板で字幕が出るのです。
これでたいていの意味はわかりました。
それから三味線は文楽でなくともかっこいいですよね。
今回はお試しで2等席を買ったので、舞台からの距離もあって人形の細かい表情はよくわかりませんでしたが、1体の人形を3人の技芸員が操っているのにしばらく観てると人形自体が動いてるかのような錯覚もありました。

平日の昼間なのに満席で、文楽への危機感からなのか「忠臣蔵」という人気演目のせいなのかわからないけど、少しほっとしました。
和服姿の人もちらほらいて、華やかな雰囲気です。
それにしても、2等席なら通しで1日中いたとしても5000円もしないのです。
1等席でも10000円を切るので、これだけのものを観せてもらって申し訳ないくらい。
もうちょっとお金とって、補助金頼みの状況を打開できるくらいになるといいのになあと思いましたが、高くなるとまた人が行きにくくなるんかな。

外国人も少しだけいましたが、途中で席を立った人もいれば熱心にメモを取る人もいました。
それから、隣の席になった女性は名古屋から泊まりがけで来たそうで、少し前に名古屋に巡業で文楽を観て以来はハマっちゃったとのこと。
私はハマりはしなかったけど、時々こういうのにも触れたいなあと思います。

2012/11/20

バルトの国とスウェーデンの旅−3(ルンダーレ宮殿)

リーガから少し離れたところにあり『バルトのヴェルサイユ』ともいわれるルンダーレ宮殿へ。
バウスカという町で乗り換えますが、バスで2時間ほどなのでリーガから日帰りです。

バルトの国での足はほとんどバスです。
鉄道はないこともないのですが、どこへ行くにもバスの方が断然本数が多く便利です。
バスターミナルの切符売場で切符を買ってもいいし、バスの運転手に直接お金を払って乗ってもいいのですが、切符売場で買った場合は座席番号が書いてあるレシートをくれるのにバスの運転手に払った人は好きなところに座るので、結局システムがよくわかりませんでした。

それから、バルトの国の人のマナーの意識は私たちのとはだいぶ違うようです。
バスの中では、少年たちがふざけて騒いでいてもみんな平気なようだし、携帯電話で大声で長話する人も多い。
イヤホンで音楽を聴く人の音量もかなり漏れてるし、音に関して寛容なのかなぁと思います。
それに、バスが満席に近くなっても自分の荷物を座席に置いたまま、言われるまで自分の膝に載せたりはしないようでした。

さてルンダーレ宮殿ですが、なんでこんなところに宮殿が、というような何もない場所に突如としてあります。



庭園は素晴らしいみたいだけど、それ以外の外構はいたって質素、というより何もしてない。


窓も一部はダミーだったりして。



でも、内部は本当にゴージャス!





これがこの宮殿の主人の寝室で、庭園はこの部屋から観るためだけに造られたようなものでした。



浴室だったかに貼られたタイルに描かれているのは宗教画っぽいのですが、顔の表情がなんかテキトーでおもしろい。



大公の奥様の寝室には隠し扉の奥にこんなトイレが。




こんなん、私だったらよう落ち着いて用を足すことできませんわ。

実は、ガイドブックには貴族の衣装を借りて記念撮影ができると書いてあったので密かにコスプレを楽しみにして行ったのですが、現地のスタッフの人に予約しないとダメと言われて撃沈でした。

こんなに素晴らしい建築なのですが、ほんの40年前くらいまでは地元の小学校の実験室などに使われていたという、びっくりな状態だったようです。


それをここまでよく修復したなぁと感心します。

各部屋にあった陶器の大きな物体は、なんとヒーター。
背後に薪をくべて火を燃やすようになっていて、当時から冬の寒さ対策は重要だったことがうかがえます。


久々に街を離れ、田舎の景色を見てリフレッシュしました。








2012/11/09

バルトの国とスウェーデンの旅−2(リーガ)

ラトヴィアの首都リーガの空港について、まずは予約していたホテルに向かいます。

Art Hotel Laineという一応☆☆☆ですが、こぢんまりした中級ホテルです。
世界遺産の旧市街からは徒歩10分ほどという立地。
私は自分専用だけど部屋の外にバスルームがあるというちょっと特殊でお得な部屋を予約していて、約3000円/泊でした。
前日は当日キャンセルしていたにもかかわらずノーチャージで、またしてもおおらかさが有り難い。
スタッフは若い人ばかりで元気で感じがいいです。
いったん廊下に出るのは面倒だけどバスルームは申し分ないし、部屋も1人使いには広め。


とりあえず荷物を置いたら外へ。
日本よりは寒いけど、マフラーはして手袋はなくても大丈夫な感じ。
すっかり紅葉していて、とてもきれいでした。


公園の中を通る川にかかる橋の欄干にびっしりと錠前が。
たぶんカップル達がその関係が永遠に続くことを願って鍵をかけていくんですよね。
日本でも観光地でこういうとこあったような。


ロシア系の人が多いせいか(実際は私が見ても何系の人かわからない)、男女ともすらっとしていて長身です。
歩くペースがすごく速くて、つられて急ぎ足で歩いてしまうと脚の長さが違うので辛いです。

東洋人はおろか有色人種をほとんど見かけません。
もちろん日本人にもまったく会わないのですが、人口約70万人の都市で、私が歩いて回った範囲だけで日本料理の店が4店もあったのが不思議。
けっこう流行ってました。

ホテルは居心地いいし、初日にほかをリサーチしたところこの環境でこの値段はないと踏んで、あと2泊することにします。
朝食がけっこう充実してておいしかったのもかなりのポイント。
私は朝からしっかり食べないとダメなんです。


2日目はまず、ユーゲントシュティール(いわゆるアールヌーボー)建築を見て回りました。
ユーゲントシュティール様式の建築がこんなに集中的にみられるのは珍しいことです。




とにかくファサードの彫刻がこれでもか、という建物がずらっと並んでいます。
初めは私も喜んで逐一カメラを向けていましたが、だんだんきりがなくなってきました。
20世紀初めの数年間でこういった建築が次々と現れます。
どれだけ裕福な時代だったんでしょう。




ゴージャスな彫刻がてんこ盛りですが、どれも表情は浮かない感じ。むしろ悲壮なものもけっこう見かけます。
これは珍しくちょっと含み笑いしたような顔ですね。


般若っぽいのも発見。


なんで顔に執着したんだろう。これは今回見つけた中で最大級。


孔雀がモチーフの美しい建物。タイルも色彩豊かでした。


中はジムか何か?
歴史的な建築も現代で普通に利用されてるっていいなあ。


建物のひとつはユーゲントシュティール博物館として公開していました。
内部の部屋のひとつひとつがアールヌーボーのインテリアで、それはそれは素敵でした。
加えて、当時からどうやら窓は二重サッシで各部屋にラジエーターがついていたようで、寒い冬にも快適な室内環境だったようです。
断熱仕様はいまいちよくわかりませんでした。

そして、建物の階段の上げ裏が見事・・・。


ユーゲントシュティール様式の建築をずっと見続けると、さすがに満腹感を覚えます。
好きなんだけど、こればっかりでも困っちゃうナ、と。
普通の建物がごくあっさりしたものに見えてきますが、これはこれで地味にデザインを凝らしているんですよね。



それからこの階段の上げ裏の曲線も、シンプルながら好きです。


旧市街を歩くと、こちらはもっと前の時代、中世の頃の建物や石畳の路地が残されています。







謎の階段。


大胆な施工だわ。


旧市街は通りが複雑でなかなか覚えられず、地図が手放せません。
新市街の方の中央市場へ行きました。





まるで「インテックス大阪」規模の巨大市場で、なんでもあって飽きません。
服や寝具、家電まで。


旧市街は大きな川と運河に囲まれていますが、そこを巡る遊覧船に乗りました。




リーガにはコーヒー屋さんが多く、地元の人もよく入っているしテイクアウトもよくしています。
スイーツも安いし、気軽な感じでいいです。
夜お茶をしたこのカフェも、いい雰囲気ながらプチケーキとコーヒーで300円もしません。



食事も1人なのであまり立派なお店には入る気になれませんが、セルフサービスで食べたいものを取って量り売り形式のラトヴィア料理のお店がけっこうあり、小ビールつけても600円ほどで済みました。
予算の限られた私のような旅行者にはとてもありがたい物価です!

ちなみに私は日本から現金を持って行って両替したり前もって両替しておいたりすることはなく、ほぼクレジットカードのみで旅しています。
そこら中にあるATMでクレジットのキャッシングができるので、必要な分だけ現地通貨でお金を下ろして、カード払いできるところではなるべくカードで払うようにします。
帰国してすぐにキャッシングの分を返済すると、これが結局いちばん手数料等少なくて済むし手間もかからないように思います。
国によって状況は違ってくると思いますが、今回の旅ではこのやり方で快適に旅ができました。
*後日カード会社から請求明細がきて、ATMで1回の現金引き出しに105円かかっていたことがわかりました。
それでも、日本の銀行の時間外手数料よりも安いですもんね。


追加:非常出口のサインがかわいい