昨日の夕方、事務所に訪問者がありました。
その人は仕事を探しているらしく、ここがリフォーム業の看板をあげているのを見てドアをたたいたのでした。
話しているうちに韓国人とわかり、豊岡に働きに来ていたのが会社が潰れてしまい、仕事を求めて神戸に出てきたとのこと。けれど、どこも不景気だし一見の外国人を簡単に雇ってくれるところもなく、所持金が尽きてここまで歩いてたどり着いたようでした。
そして今はとにかく豊岡まで戻る交通費だけ出してもらえればどんな仕事でもする、豊岡まで戻ればソウル行きの航空券もあるから早く韓国に帰りたい、という話でした。
バブルの頃東京で働いていたという44歳の男性で、韓国訛りはあるけれど日本語は上手で、私にはまっとうな人に見えたのでなんとか協力できればと思ったのですが、その時間からの仕事に心当たりがあるわけではありませんでした。
その人は「私のことで韓国のことを嫌いにならないでください」と言いましたが、私はその人がここに来るまで誰も助けの手を差し伸べなかったのかと、このことで日本のことを嫌いにならないといいのに、と思いました。
結局いい案を思いつかず、私が切符を買ってあげることにしました。
私もこれまでいろんな国を旅行していろんな場面で良くしてもらったり助けられてきたし、これからもどこで誰にお世話になるかわかりません。
この人は異国で困っていて、いい大人が無一文という状況は当の本人がいちばん情けなく感じてるでしょう。
正直そんなことするのは初めてで、それでよかったのかよくわかりません。
駅まで一緒に行って切符を買い、その人を見送りました。
いつか私が渡した名刺の住所宛にお礼の手紙がくるか、期待しないでおこうと思います。
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