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2025/08/04

台湾・環島の旅 〜 台南3

朝食を済ませたら、旅行前に読んでいた台湾本で写真が素敵だった安平樹屋へ。
eSIMがまだ使えないので、ホテルを出るとwifiもなく、事前に頭に入れておいたイメージでバスに乗るとかなり遠回りをしてしまうという鈍臭いことをして1時間ロス、でも行く値打ちのあるところでした。
安平樹屋入場料3人分 NT$105(約¥470)

港に近いここに150年余り前にイギリスの商社が建てた倉庫が時を経てガジュマルに侵食されたもの

植物の力ってすごい

補強はされてるけど、屋根はなくなっている

内部は見学ルートが作られていて、上から見下ろすこともできる


地上にあるけど、『天空の城ラピュタ』を思い出します。

向こうに見える展望台からは、台南の街が遠くに見えます


お約束の鯉の餌やり(餌代 NT$50(約¥220))

敷地内にあった何かの資料館で水習字に興じる人たち


3月下旬、日本ではまだ肌寒い時期ですが、台湾はもう夏と言っていいほどの暑さで、帰りのバスを探して街を歩いてたら汗だくになり、ちょうど冷たいものを売ってるお店を発見してしばし休憩。
おやつ(かき氷・豆花) NT$110(約¥500)

このかき氷がふわっふわでなめらかで、そしてボリュームもすごくて熱を冷ましてくれた
かき氷はリピートしたいと思ってたけど、結局今回の旅ではこの1回しか食べるチャンスがなく、残念

息子は興味を示さず、わたしも豆花よりはかき氷派だな

帰りのバス停がなかなか見つからず、やっぱり子連れはスマホを使ってスマートにいかなくちゃと思いました。
わたし1人だったら、適当にぶらぶらするんだけどなぁ。

ホテルの近くで遅いお昼ごはんで牛肉湯のお店へ。
振り返ってみると、今回の旅行で食べたものでここがいちばん美味しかった!
お腹空いてたのもあるかもだけど、こんな素っ気ない食堂が意外と美味しいんですよねぇ。


左:日本語表記もあるメニュー
右:注文を自分で記入して渡すシステム

この人は牛だしうどん的なもの

息子は牛肉湯の大と豚そぼろご飯
わたしは牛肉湯の小と白飯
牛肉湯は大にしてもよかったなぁ
トッピングは自分でカウンターから持ってきて味変もあり


・昼食代 NT$485(約¥2,200)


2025/07/31

『リシェイプド・リアリティ:ハイパーリアリズム彫刻の50年』展

またまた台湾旅行の記録の途中ですが、Study:大阪関西国際芸術祭の展覧会のひとつ『リシェイプド・リアリティ:ハイパーリアリズム彫刻の50年』がおもしろかったので、メモしておきます。

まず、会場の大阪文化館・天保山はもともとサントリーミュージアムという名前で、わたしが学生の頃からいくつもの展覧会を観に行ってたところ。
以前からサントリーのミュージアムではなくなってたことは知ってたけど、運営が変わってからずっと行ってなくて、久しぶりに行くとその変わりっぷりに驚きました。
すぐ横の海遊館は酷暑の平日にも関わらず入場券売り場から長蛇の列ができていたのに、こちらはがらんと広いのに人がほとんどおらず涼み放題。
好きだったミュージアムショップがお土産売り場になってたのも哀しい。



海遊館に来る外国人観光客目当てのお土産屋さんなんだろうけど、認知されてないのか閑散としていました。

気を取りなおして、展覧会へ。
もったいないけどほぼわたしの貸切状態で、ゆっくり観て回って1時間ほど。


ギリシャ彫刻のようなモチーフをまるで発砲スチロールで作ったかのような、でも石の彫刻という作品。
裏の裏のようにコロッと視点をひっくり返される気持ちよさ。


言わずと知れた安藤忠雄さんの建築で、前から西日キツいなーと思っていたけど、そこは変わらず(笑)。



誰だかわかる?
特大のアンディ・ウォーホルが産毛まで再現されてるのに、なぜ顔と左手以外はすーっと溶けているかのような表現なんでしょう。


めちゃくちゃリアルに表現された人の彫刻が様々展示されていますが、それぞれスケールが違うので作品から受ける印象は変わってきます。



思わず手を出して触れてみたくなるほど、皮膚の柔らかさが表現されています。
皆なにか想いに耽っている、静かな世界。


立体なのにどこから見ても歪んでいる。




グロテスクだけど、現在のそれから未来の医療技術では可能になるかもしれない生命操作で生まれるものを直視したらこうなるかもしれない。

長らくいろんな企画展で楽しませてくれたサントリーミュージアムが今はさみしい状況になっているのはなんともいえないところですが、この展覧会は良かったです。
*今回わたしは招待があって行ったのですが、チケット2,500円と知るとうーん、ちょっと高いなぁ、自分で出すなら1,500円くらいまでかなと思った次第なので悪しからず。

2025/07/26

MIDNIGHT RADIO The History of Hedwig

 台湾の旅の途中ですが、久々のコンサートがとてもよかったので忘れないうちに!

どういう経緯で観たのかは忘れてしまったけど、四半世紀近くも前の2001年の『HEDWIG AND THE ANGRY INCH』という映画が、もしかしたらわたしにとってはこれまでに観たどの映画よりも縁が深いもののような気がします。
ハリウッドよりはヨーロッパ映画や韓国ノワール、B級やカルト系も好きだったので、映画のポスターのビジュアルで観に行ったと思いますが、そのサントラ盤を買って聴いたらさらに好きになった、音楽が重要な位置を占める映画です。
その後日本のミュージシャンが作ったトリビュートアルバムも買ったし、数年後に三上博史さん主演の日本語版の舞台も観ました。

監督・脚本・主演のジョン・キャメロン・ミッチェルが今回『MIDNIGHT RADIO The History of Hedwig』というタイトルでコンサートをすると知って、これは行かねばとチケット申し込み、ソロ活動です。

NHK大阪ホールの前よりで中央の席、観客は平均年齢は少々高めだけど老若男女、ファッションも普段着からクィアっぽいと言ったら語弊があるかもだけどお洒落な方々もいます。
ヘドウィグそのもののジョンが登場すると、映画のときはまだ30代、現在は62歳なのに全然変わらない様子にじーん、本物だ〜。
でも喉の調子がイマイチだそうで、予定2時間の公演が終わってみたら1時間半ほど。
あっという間だったけど、多幸感に満ちた時間でした。
ジョンが客席に降りてきて一周駆け回ったときには、通路側の席だったら間近に見られてタッチできたのに〜、中央の席が仇となった・・・。

『今回のスペシャルショーは、伝説のミュージカルの数々の名曲を、生みの親ジョン・キャメロン・ミッチェルが生歌と生バンドで歌い上げながら、ヘドウィグの誕生秘話やビハインドストーリーを語る』と謳われていました。
どんな公演になるんだろうと思ってたら、舞台の背景のプロジェクションまでも生アート。
舞台袖にいる人が即興で作り出すアートを映していて、とってもアナログだったのです。
2日前にたまたま大阪・関西万博に行って、たくさんのデジタルアートに触れてたので、この手づくり感溢れるアート(もともとアートってこの世にひとつの手づくりのものか)がすごく新鮮でした。
それから、ジョンの語りが日本語訳されて字幕が出るんだけど、全てが台本どおりではなく、字幕なしで合間に挟まれる言葉がわかる人だけが笑うとき、ああもっと英語をブラッシュアップしとくべきだった、と後悔。
そして、スペシャルゲストで以前ヘドウィグ役を演じたことがある山本耕史さんが登場、ジョンと一緒に歌う場面もよかった!
山本耕史さん、歌うまいんですね。
わたしは山本耕史さんはドラマ『きのう何食べた?』の主人公の友人・小日向さんがハマり役と思っているので、ヘドウィグ役も見てみたかったな。

これは、不完全な自分のかたわれとしての愛を探し求めて旅をする性転換手術をしたロックシンガーの物語。
不恰好で、切なくて、愛おしい主人公とこの音楽の数々が、何年経っても大好きです。

2025/07/14

台湾・環島の旅 〜 台南2

 一晩寝てスッキリ、朝食はどこで食べようかとホテルのフロントで相談すると近くのマクドを提案されたけど、せっかく台湾に来てすぐにそれはないわ〜とさらに聞いておしえてもらった近くのお店へ。
ほんとはガイドブック等で「朝食には牛肉スープ!」みたいに書かれていてそれが良かったんだけど、周辺の牛肉スープのお店は早朝からは開いてないみたいでした。

朝早いのでほとんどシャッターが閉まっている中、はしゃぐ人たち

大通りに面した1階が店舗の建物は、歩道がない代わりに道路から1階部分だけセットバックしてピロティ状になっている「騎樓(チーロウ)」と呼ばれる通路を設置することが義務付けられているそうです。
(けっこう地震の多い台湾で、チーロウが仇となって建物が倒壊している例もあるようですが、文化なのでしょうか)
これが連なって、アーケードのように雨や日差しを避けて歩けるようになってはいるのですが・・・
実際はバイクが停められていたり、飲食店だったらテラス席のように使われたりして、歩行者ファーストではないのが実情です。
さらに、チーロウ部分は店舗とレベルが揃えられてるので、道路と段差があるのはもちろん、隣り合う建物どうしの間にもかなりの段差があり、バリアフリーの概念は全くなし。
ホテルに向かってスーツケースを引っ張って歩いてたときにも、上がったり下がったりでかなりしんどい思いをしました。

連なるチーロウ

入ってみたくなる路地

暑くなりそう

ファサードが可愛い

ホテルから2ブロックくらい歩いた路上展開の「幸福鍋貼」というお店。
ホテルで英語では「パンケーキ」と表現されていたけど、メニューは餃子やクレープ状の皮に具材を包んだもので、お口に合います!
普段豆乳は苦手で飲まないんだけど、ここでは試してみようと思って飲むと、やっぱり合う。

奥に見えてる調理場で注文して、テイクアウトしたりチーロウに置かれたテーブルで食べる

こんな半屋外で餃子を包んでた
目の前を通勤バイクがじゃんじゃん走る


手前のおばちゃん、ちっちゃくて台に乗って餃子を焼いてた
カタコトの日本語をペラペラ喋りながら、めっちゃ働き者

相席のお兄さんは塾で数学の先生をしてるそう
「大谷選手に台湾に来てほしい」って

偏食娘も餃子をパクパク食べました。
すぐ横をたくさんの車やバイクが通って、食事をする環境としてはイマイチなんだけど、台湾に来た〜という感じは嬉しい。
このお店、5:00〜12:00、朝食からお昼用のテイクアウトまでの営業です。
・朝食代 NT$245(約¥1,100)

2025/07/11

台湾・環島の旅 〜 台南1

新幹線で桃園から台南まで1時間半弱、高鐡台南駅に着いたときにはもう18時前で薄闇が迫ってきていました。
在来線の台鉄台南駅と違って新幹線の高鐡台南駅は台南市街からは離れているので、誰かのブログで予習したとおり、 新幹線の切符があれば無料で市街まで乗れるシャトルバスに無事乗って、暗くなってきた街の風景と「地球の歩き方」の地図とを見比べながらホテルの最寄りだと思われるバス停で降ります。

そうなんです、このときインストールしていたeSIMのアクティベートがまだできていなくてスマホが使えない状態でした。
空港や新幹線内ではwifiが使えてたのが、駅を出るともうピンチ。

ホテルへの道を確認しようとバス停で一緒に降りた人に話しかけたら、親切にスマホの地図を開いてくれたその人も韓国人の旅行者。
なんとかホテルにたどり着いたときはもうヘトヘトです。
息子は台湾の夜市に行きたがったけど、もう夜市に出かける気力はなかったので、ホテル近くにあったガイドブックでは評価高めの担仔麺のお店「度小月」へ。


20:00閉店間際でした〜。
お味はまあまあだったかな。
・夕食代 NT$436(約¥2,000)

これでは物足りない食べ盛りの息子は、コンビニでおにぎりとカップ麺を購入。
ホテルに設置されてる給湯器で1人でお湯を入れに行ったら、水を入れてきてしまい大騒ぎ。
なんで間違えるんだよ〜と一緒に行ってみると、日本では水とお湯のコックしかないところ、水とぬるま湯と熱湯の3種類合ってぬるま湯を選んでしまったらしい。
これで学習しました!

ホテルの部屋はきれいだけどかなりコンパクトで日本のビジネスホテルレベル。
わたしたち3人でスーツケースひとつだったからまだ良かったけど、2つだったら置くとこないレベル。



ガラスブロックの窓で、外気に触れられない。


洗面が入ってすぐというレイアウトは、バスルーム内にあるより使い勝手良かった。



そして、いろんな人の台湾旅行ブログ等で読んでたとおり、シャワーがトイレを直撃する位置についている。
シャワーカーテンってバスタブを囲うものだという認識だけど、ここではトイレを囲っている。
床が水浸しになるし、非常に使いにくくて笑っちゃいます。
なんでバスタブ側にシャワーをつけなかったんだろう。



ホテルのロビーはゆったりしていて、スタッフはフレンドリーだし、2階には共用ラウンジがあってお菓子や飲み物も用意されてて、お値段以上でした。
ただこの共用ラウンジはチェックインのときに案内がなく、ホテルの口コミでたまたま知っていたので、もし行かれる方はご注意を。
市バス(シャトルバスではない)のバス停からもすぐ近くで便利な場所です。