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2020/01/21

『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』

イギリスに暮らすブレイディみかこさんというパンクな母ちゃんである著者が、息子の中学生活を描いた、帯の『一生モノの課題図書』というコピーがそのまんまのノンフィクションです。


白人の父親と日本人の母親を持つ少年がノートに書いた落書き「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」が上手いタイトル。
日本もかなり格差がひどくなってきた感があるけど、イギリスではそれがもっと顕著ではないでしょうか。
貧富の差や人種・移民への差別など、底辺中学校に通うこどもたちは社会の縮図と言わんばかりの状況で毎日を送っています。
友人たちとぶつかり合うその中で、息子が起こす行動や母みかこさんが与えるヒントが、なんともじんわりくるんです。
あ〜、わたしも母としてこどもたちにこんな言葉をかけてやれる人になりたい。
そもそもここ日本で暮らしていると表向きは同質な人の集まりで、こんなあからさまなぶつかり合いはあまりないと思うんだけど、人が成長していく上でそれはあった方がいいんじゃないかと思わされます。

スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさん(今17歳)のことも出てきて、息子が自分も環境デモに参加したいと思ったけど叶わずというエピソードがあり、日本の中学生にもこんな子がいるのかと訝ったり、でも世界はつながっていると感じたり。

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